世界の獲得

ここ一週間ほど、姪のチーちゃんが家に来ていた。一昨年の12月25日に巻きタブ一族に加わった新しい構成員。
病院で初めて会った時はびっくりするくらいちっちゃくて軽かった。目がほとんど開いていなくて、唯一できる感情表現がピギーピギーと泣くことだった。
それがどうしたことか、1歳を過ぎたチーちゃんはペンギンのように歩き、芋を好んで食べ、言葉にならない言葉を発するようになっていた(泣き声も力強くなっていた)。その成長にウクレレのおじさんは驚くばかりだ。
チーちゃんを観察していて気付いた。この子が笑うのは何かが自分の意のままになったときだ。手で机を叩いてドンドンと音を鳴らせるように鳴っとき、本をめくれるようになった時、「高い高い」をされて今までと違う目線で世界を見ることができたとき、自分の食べ物を大人に分ける時。
チーちゃんにとっては毎日が獲得の連続なんだろう。世界が少しずつ広がっていく。それが楽しくて仕方が無いから、笑う。
脳内で描いた餅をウクレレで音に変えられた時、思わず笑ってしまう。チーちゃんの感じていることと同じだろうか。ならば、ずっと続けたい。
熱心に絵を見つめていたので、蔵書「おでんくん」1,2巻をあげることにした。改めて読み返したけどとても良い本だ。