味噌汁デスマッチ

先週中国で2回日本料理屋に入った。
1回目のお店では散々飲んだ後、〆にご飯モノを頼もうと思い品書きを見たら「ナポリタンパゲッティ」の文字を発見した。
一気に胸がときめいた。中国の日本人向け日本料理屋でスパゲッティ。しかも日本人が「たぶんイタリアのスパゲッティはこんなかんじだろう」と思って勝手に創作し、実はイタリアには存在しない「ナポリタン」。この回りくどさに中国人シェフは着いてこれるのか?怖いもの観たさのあまり迷わず注文した。
酔っ払いながら期待に胸膨らましているうちにやってきたスパゲッティは、果たして「普通の」ナポリタンであった。おいしかった。でも何故か味噌汁がついてきた。
翌日、また別の日本料理屋にて夕食。
またも酔っ払った後、今度は品書きに「チキンドリア」を発見した。勿論即注文。10数分後にやってきたチキンドリアは、アルミホイルで作った豆腐ケース大の器にチキンライスがぎっちり詰め込まれ、其の上に溶けたチーズがべたーーっと載った、ようは「チキンドリアってのは、チキンライスの上にとろけるチーズをのっけてオーブンで焼いたもの」という文字情報だけを頼りに作成したような食べ物であった(いや、シェフは日本でちゃんと勉強してきたのかもしれないけど)。
ただ、食べてみたらなかなかおいしかった。けれど、

やっぱり味噌汁がついてきた。
ええと、ただ、ここで、いいたいのは、「日本料理だからってなんでもかんでも味噌汁付ければいいってもんじゃないんだっ!」てことでは、なくて、
異国で寒空の下、日本料理屋で洋食を食べる私に、添えられた味噌汁。
なんか、いい。嬉しい。心が温まる。
この喜び、松屋のカレーに添えられる味噌汁に似て。