厚子先生

Maktab2008-05-29


昨日、電車で厚子先生に似た人を見た。
厚子先生は高校一年の時教育実習に来た大学生で、教科は英語。私の担任について実習をしていた。
当時の担任いわく、教職は狭き門で、資格がとれたからといって学校で働けるわけではない。資格で箔をつけて他の仕事につくひとがほとんどとのこと。
そんな中、厚子先生は期待されていた。だからうちの担任もびっくりするくらい厳しく接していた。教えてる途中で「今のところやり直せ」とか、長々説教とか。
厚子先生を助けたくて私は英語を勉強した。「先生の授業はわかりやすい」と担任にアピールするため、質問にばんばん答えた。
厚子先生もそれがわかったのか、意識的にこちらに質問をふってきた。答えがあっていたとき、先生はホッとして笑顔を見せてくれて、それが嬉しかった。
厚子先生とは六歳離れてるはず。だから当時は全く考えなかったけど、今考えると先生のことが好きだったんだと思う。
ムハ!
何年か後になって一度、先生に手紙を書いた。確か旅行のお土産を送ったんだと思う。綺麗な便箋で返事がきて、お礼と近況が書いてあった。結局教職にはつけなかったらしい。
先生!先生の元で下心たっぷりに勉強した英語を駆使して、今日はこれから出張です。ピース!

先生、結婚したんだろうか。