悪寒と筋肉痛地獄

日曜の夕方、冬の川で、精神が焦った状態で、850キロ以上ある鉄の塊を動かそうと、一心不乱に1時間以上押し続けると人間はどうなるか?
月曜日、風邪を引いた上、両腕が筋肉痛で全く動かない状態で出勤する羽目になる。阿呆である。
いやはや、月、火と本当に体がつらかった。まずは風邪。喉は痛いし寒気はするし、ほとんど頭が働かなかった。
それよりも筋肉痛の痛いこと痛いこと。少し動いただけで上腕周辺の筋肉が攣ったような状態になってしまい、30秒は安静にしないと直らないのである。なんというか、筋肉が「割れた」ような感じになるのだ。飯を食うのも、電話を取るのも、もっというとマウスからキーボードに手を移すのにも「割れる」痛みが走るので、全く仕事にならなかった。
運転もつらかった。ハンドルを回すのにも、ギヤを変えるのにも腕の力が要るから、痛む。割れるような痛み。だけどたとえ両腕が痙攣しようとも安全運転は死守しなきゃいけない。悲鳴をあげたり、歯を食いしばったりしながら進む。車を降りた時にはヘトヘトであった。初めてMT車をつらいと思った。
帰宅しても試練は続く。箸を持つのがつらいので、顔面を皿に近づけて夕飯を喰らい、お茶も同じ要領で飲んだ。まるで犬猫のようであった。
食後、歯を磨こうとしたらやっぱり腕が痛くて出来ない。そこでブラシを両腕で固定し、口のほうを前後に動かしたら、非常に卑猥な動きになった。口から垂れる白濁の液体、眉間にしわ。(しわが寄っているのは腕が痛いからである、念のため)
昨日も今日もそんな状態が続いた。
世の中、クリスマスである。街はどこもかしこも煌びやかで、行きかう人には笑顔、笑顔。兄タブは忘年会でデズニーランドのペアーチケットを当てたそうで、フィアンセと行くらしい。
一方の私、自業自得で川に車をスタックさせ、その結果風邪と肉離れの合併症に苦しみ、挙句の果てに歯ブラシ使っておクチの前後運動である。クリスマスは23日から海外出張決定済みで、帰国日は未定。
くはぁ!!!なんだこりゃ!!
決めた。10月1日に必死こいて購入したクロマニヨンズのチケット、2枚買ったけど、1枚は売ってしまおう。知らない人に売ってしまおう。
そう決心した私は、両手で机を叩いてガバチョと立ち上がった。筋肉がまた割れた。真夜中に悲鳴をあげる男、眉間にはしわ。