曲目会議

金曜日にボーカルをお願いしたエリツィン大統領と打ち合わせ。木曜日の夜にカラオケでリハーサルすることにした。本当は2回くらい合わせておきたかったのだけれど仕方が無い。大統領はステージ度胸と表現力のある方だから、明日でしっかり呼吸を合わせておきたい。
さて幹事情報では会場となるお店は個室でないので、音曲をちゃんちゃら鳴らし続けることができないとのこと。せいぜいできて一曲らしい。となると特別にひとりで演奏することもなさそうな様子である。ただ念のため何曲か準備。
昨日「結婚式に『勝手にしやがれ』を歌うようなマネはよくないぞぇ」と正論で諭してくださった先輩社員ミゲールさんに曲目について相談。
「なんかいい曲ないっすかね?」
「そりゃあ巻きちゃん、クィーンだよ」
「クィーンっすか?」
「そうそう、クィーンのカッコで」
「カッコ!?」
「そうだよ、ちゃんとクィーンのカッコでさ」
「つまり・・・こんな感じっすか?」

「そうそうそう。それで歌ってよ。あ〜ぃわっぼ〜ん♪」
「いやぁでも髪型アイパーみたいだし髭面だし胸毛ボーボーですし、第一こんな衣装ないっすよ」
「頼むよ巻きちゃん、このカッコで出てきたら俺すっげー嬉しい」
「いや、ミゲールさん嬉しいのわかりますけど、わかりますけど、このカッコで喜ぶのってミゲールさんとあとコンさんぐらいじゃないっすか」
「あははそうかも。でも嬉しいけどなー」
「ミーさんとか新人さんとかエリツィン大統領とか、ドン引きしますよ」
「あー間違いなくドン引きだね、はっはっは。いやーやってほしいなあ」
「勘弁してくださいよ」
「なんか頭の中からクィーンの歌が離れなくなってきた」
阿呆な後輩の低レベルな話題に合わせてくださって、本当に優しい先輩である。これは期待に応えねばと思い、帰宅後に家中の箪笥という箪笥を全てひっくり返してみた。アイパーセットも付け髭もつけ胸毛も80年代ルックのランニングシャツも見つからなかった。ふふふ、安堵。
お店ではあまり大きな音を出せないことと会社から直接お店へ行くということを鑑み、今回はUke-Solidを使用することにした。演奏しにくいけれどスピーカで音を調節できる。それからケースに入れておけば楽器に見えないから会社でも顰蹙を買わない。まずは明日、パッパと仕事を片付けてリハに臨もう。