ハローベイビー
ウードの練習。
フレットが無いからきちんとした音階で弾くのが難しい。半音とまでは言わないけど四分の一くらい高かったり低かったり。だからどんな曲をやってもアラブっぽくなっちゃうんだ、これが。
昔「東京ブギウギ」の大ヒットでブギー・ブームが起こってあの手この手でいろんな「○○ブギ」が作られたらしい。
僕はブギーというのがどんな曲を指すのか知らないし、数多の「○○ブギ」から共通項を探すこともできない。強いて言えば「昭和歌謡」くらいか。そうなると「ハンブル・ブギー」はブギではなくて、淡谷のり子の「別れのブルース」はブルースだけどブギである。でも同じブルーズながらマディ・ウォータースの「フーチー・クーチー・マン」はブギではない。
日本に外国の文化が輸入される過程で日本的な味付けがされるってのはよくあることなんだろう。とにかく外国の「ブギー(Buggie)」や「ブルーズ(Blues)」が何らかの経路で日本の「ブギ」「ブルース」という歌謡曲になったんである。ウードでアラブっぽくなっちゃうのは音質や僕の技術不足のせいだけれど、「ブギ」「ブルース」はどんな異文化の流入にも負けない昭和歌謡の強さである。そういや桑田圭祐も「自分のルーツは昭和歌謡」みたいなこと言ってたし、いろんなジャンルのいろんな曲を聴いても、どっかどっか歌謡曲の匂いがする。多分その根の強さはマクドナルドやスターバックスの侵食力にも屈しないだろう。昭和歌謡恐るべし。だからどうしたってわけでもないが
ただそんな「ブギ」の中にも突出した作品が。市丸の「三味線ブギ」である。タイトルは「アラレちゃん音頭」に近いものがあるのだが、聴いてビックリ。
スイングっぽいビッグ・バンドの演奏に乗っかる三味線の絶妙なリフ、
『ハローベイビーシャシャリコシャンシャン』
『さあさ踊ろよブギウギウキウキ』
『アちょいとブギウギ』
など問答無用な歌詞のオンパレード、そして何より、市丸姉さんの恥じらいの全く無いパフォーマンス・・・すごい、すごすぎる。なんというか、これ、普通に考えて昭和歌謡なんだろうし、自ら「ブギ」であることを宣言しているわけだけど、その実これはロックンロールだ、いやー参った。
僕もこの領域に至れるようがんばります
- アーティスト: 高峰秀子,市丸,佐伯孝夫,服部良一,西崎進,カラオケ
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 1998/12/19
- メディア: CD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (2件) を見る