フラッシュバック東林間

穀潰しの学生時代に1年だけ住んでいた街、東林間
今日はこの街のことを思い出さずにはいられない出来事が幾つか起きた。
昼、会社の食堂で一人飯を食っていたら、目の前にどうも見覚えのあるおじさんが座っている。つぶらな瞳、口から頬にかけて蓄えられた立派な髭、ずんぐりむっくりな体格。えっと、誰だったかな。数秒考えてわかった。「だし丸」の大将だ。
「だし丸」は東林間の駅から小田急相模原駅に抜ける道の途中にあったラーメン屋で、学校帰りに何度か食べに行った。鴨中華そば、とんこつラーメン、1日10食限定の塩ラーメンと、どれも美味。マスターは気のいい人で、お祭りの日に2人で1つのラーメンを頼んだらこっそり卵を2個入れてくれた。「内緒だよっ」って。
でもある晩店の前を通ったら「閉店します」と張り紙が貼られていた。夜風が吹いて、寂しかった。
さて、食堂で目の前にいたおじさんだが、多分「だし丸」の店長ではなかったと思う。きっとおじさんは別の店を開いてラーメン作っているはずだから。
21時ごろ会社を出て、自転車での帰り道。駅を1つ過ぎて線路沿いの道に差し掛かったところでまた記憶が蘇った。
夜、駅を背に線路沿いを歩く道。相模大野から東林間へ歩いて帰るときの道がちょうどこんな感じだった。小田急本線の最終で相模大野へ着いて、江ノ島線が無いから家まで歩いた。電話でママタブに近況報告や金の無心をしたり、あまり見えない星や将来を眺めたりして帰ったっけ。空気は今夜と同じようにひんやりしていた。
21時半、汗かいて帰宅。冷蔵庫を開けたら「麒麟淡麗グリーンラベル」が入ってた。土曜日に○ちゃんと二人で「Shine a Light」のDVDを見ながら酒盛りしてた時に飲んだのの余りだ。
この発泡酒東林間のアパートでよく飲んでた。安かったし、楽しかったから。
缶を開けて飲んだ。美味しかった。懐かしかった。

一年しか住まなかったけれど、極潰し時代の思い出が詰まってる街、東林間。今でも1年に1回くらい、ふとした拍子に思い出す。別に戻りたくないけど、いつまでも、懐かしい。