甘酸っぱい

Maktab2008-05-16


中国滞在中にいつもホテルや食事や移動手段の手配をしてくれる人がいる。名前はショウちゃん。日本語堪能な二十歳過ぎの女性である。いつもはきはきしていて明るい人だ。
バックパッカーをやった事がある人ならわかると思けど、海外で自分の力だけで「寝る」「食う」「動く」の手配をするのは本当に大変なことだ。その全てをやってくれるショウちゃんの存在は本当にありがたい。
感謝の気持ちを込めて今回、ショウちゃんにお土産を買った。日本茶と綺麗なお茶筒。
けれど渡すに際してひとつ大きな問題がある。それは僕がおもいっきり照れてしまうことで、なぜかというとショウちゃんが僕の初恋の人にそっくりなのだ。
昨日今日と渡すチャンスを伺っていたけどショウちゃんはいつも誰かと一緒にいて、なかなか良いタイミングがない。いっそのことみんなが見てる前でわたそうか?いや、そんな勇気は僕にはない。困ったな困ったな。そうこうしてる間に帰りの時間になってしまった。
やっぱ渡すのは諦めようかな、と思いながら事務所のドアを開けると、奇跡。なんとショウちゃんが一人でいた!
慌てて机に突っ返し茶筒片手にショウちゃんの所へ。意を決して渡すことにした。
「ショウちゃん、これさ」「はい」「お茶なんだけど、いる?」「はあ、、、」「いやね、飲むつもりで持ってきたんだけど結局飲まなくってさ。」「はい」「だからあげるね、いつもありがとう」「わあ〜、あ、アリガトゴザイマス」



嘘ついてしまった・・・。でも渡せたぞ、喜んでもらえたぞ。イエーイ。甘い、甘酸っぱい気持ちでいっぱいになった。いい歳こいて・・・
今夜はいい夢が見れそうだな、うふふ。さ、夕飯夕飯!今日のごはんはなんじゃろな?
本格四川料理だった。あまりの辛さに甘酸っぱさは吹っ飛んだ。