猫殺し

帰路、また猫が車に轢かれて死んでいた。白い子猫、多分今年の春に生まれたばかりだろう。道の真ん中で口をあけて横たわっていた。
頼むからもう猫を轢くのはやめてくれ。
2週間ほど前だろうか、出かけようとして玄関を開けたら家の目の前に猫が横たわっていた。見ると口と目から血を流して死んでいる。血痕から推測する限り、家の前の生活道路(道幅5メートル)で轢かれ、のた打ち回った挙句に玄関で事切れたようだ。
よくうちの庭に来ていた野良猫で、魚の食い散らかしを庭に投げておくとよく食べに来ていた。なついていたわけではないけれど、うちの玄関まできて死んだのだなあと考えると不憫に思えてならない。親父の掘った穴へ埋めてやり花を添えた。持ち上げた死体は結構重かった。
人間は車が来れば避けるが、猫は車の接近を知ると横断して避けようとする。そして多くの場合距離の目算を誤り轢かれて死ぬ。目玉や内臓が飛び出て死ぬ。
けれど思うに、車が指示速度前後で走っていれば猫を轢くことは可能な限り避けられるはずだ。事実私は何度かそれで猫を轢かずに済んだ。100パーセントではないだろうけど、救える命はあるはずだ。私の通勤路(片道8キロ)では、年間5匹くらいの猫が轢かれて死んでいる。そのうちの2,3匹は車のスピード次第で助かるんじゃないかと思う。
私の車は週1で幅寄せされ、月1ペースで追い越し禁止道路で追越しされる。時々客を乗せたタクシーにも抜かれかける。別にどうって事無い。いくらでも抜いてくれ。けど頼むから猫を轢くのはやめてくれ。