調律読本

昨日のコメント欄で話題に上ったウクレレのチューニングについて書こうと思うが、その前にC#について。
C#の構えはC#である。人差し指で横並びの3本を押さえ、離れた一本を小指で押さえる。最初のうちは中2つの弦がうまく鳴らない。指の腹の部分で押さえなければならないからである。
もっと難しいのはC#m、C#m 今度は小指で3つの弦を押さえなければならない。これが本当にうまく鳴らないんだ、5年もやってて未だにうまくできん。握力というか指力というか、とにかく小指の鍛錬が必要なのである。実は他の抜け道もあるんだけど。
さて本題。
はっきり言ってウクレレにギター並みのチューニングを求めるのは酷である。理由は幾つかある。

  • 弦の長さが短いので、ほんのわずか弦の張りを変えただけでチューニングが半音近く狂う。
  • 仮に開放弦をきちんと調律しても、フレットを押さえる力をごくわずか変えただけで音が狂う。特に安いウクレレだと指板自体きちんと調節されていなかったりする。
  • ヘッドが重くなるのを防ぐため、大抵ウクレレのペグにはギヤがついていない。わずかに音を調律する場合、例えばギターでペグを1ミリ回すような時、ウクレレでは0.1ミリ単位でペグを回さなくてはならない。微妙な力で調節しているためか、きちんとあわせても演奏中の衝撃ですぐ狂う。

そんなわけでウクレレのチューニングは非常に面倒である。仮にチューニングできてもすぐに調整が必要になる。だから長時間コンサートをやるとしたら、演奏の合間のMC中にこまめにチューニングしなくちゃいけないだろう。さながら「内海桂子・好江」師匠の三味線である。
チューニング方法は他の楽器と大体同じ。ピッチパイプ、音叉、携帯電話の「ツー」音(ソの音がする)、絶対音感のある耳、電子ピアノ、チューナーなどを使う。耳を鍛えるためにパイプや音叉で調律するのがいいのだけれど、最近は面倒くさがって専らチューナーのお世話になっています。だって楽だもの。
ちなみに、安定したチューニングを確保する方法はいくつかある。ペグをギヤペグに取り替える。気候の安定した場所に住む。6万円以上のウクレレを買う。コンサートやテナーなど図体のでかいウクレレを買う。パンクロックなどの激しい音楽を弾かないなどなど。ギターほどではないにせよ安定はすると思う。
ま、音がずれやすいって事自体ウクレレの魅力なんだけどね。