不貞寝2/12

昨晩、ナーさんが異国から帰郷したんでYouTube見とけ、YouTube見とけとしきりに進めたところ自宅録音シリーズをテイクあルックしてくれたようで「どです?」「どです?」と訊いたところ以下の返事、要約俺。
「面白い手法だよね、YouTube便利だね、よかったね」
「あっあの、内容の感想はないんでしょうか?ないなら俺、そろそろねるんだけど」
「そっか、おやすみ」
「・・・おやすみ」
不貞寝した。ここ半年「うわっはっは、うわっはっは」と作ってきたものが黙殺こかれたんである。「下手だねえ」「こんなん流しちゃダメだよ、出直しなさい!」とでも言ってもらえればまだましだった、だけど黙殺されてしまっちゃあやるせない。もう寝るしかなかった。アラブ・イスラームへの無関心が中東情勢に誤解を生じさせているのなら、俺を不貞寝させるのは無感想である。コケにされたほうがまだまし、ましまし、神のまにまに
んま一昨日は一昨日で不貞寝したんだが昨日の不貞寝とはちょっとわけがちがう。というのも一昨日はチーさんに「金曜の夜よお会社から非売品の5色のマグカップもらってきて夜中に居間に置いといたら、朝になって家族で勝手に山分けしてんのよ、なぜか兄彼女にまで分ける話になっててよ、どーなのよ世の中よ、不公平だと思いません?思いません?」とメールしたら「いやー巻きタブ家面白すぎ、爆笑!」なんて愉快な返事が来たんである。「こらー、いぢめ反対!」と返すと「だーから、いぢめてはないんだって。からかってるだけっすよ!きょっきょっきょ、大橋巨泉のリンパ腺」とすばやい返信。くわ、遊ばれちょる、チョーヨンピル。思わず釜山港に帰りたくなったがここは自宅だった(マーチダ・コー)。遊ばれていることに腹たって不貞寝、いや遊ばれていることに気づいているのにその自分の遊ばれっぷりがちょっと嬉しいマゾヒスティックな我が感情にほとほと嫌気が出て、不貞寝。というわけで一昨日の不貞寝と昨日の不貞寝はちょっとわけがちがう。
もとい昨日はそんなこんで不貞寝しつつ「明日はちょっと遠出でもしよか。ウクレレ二日も弾いてくたびれたし反響がないんじゃ甲斐ないし。そだ、博物館行こ、ついでに温泉入ってこよう、じゃあ昼前に出るってものか」なんて考えた。ウトウト。
朝起きると9時半だった、兄は兄彼女とスノボに行って既に不在。父はテレビを観て「うわっまた仲間由紀江。んなーんでこの女ばっか使うんだ。この女しかいないのか!?」と息巻いていた。じゃあテレビ見なけりゃいいのにと思ったが黙っていた。母が同窓会の相談だかで11:30から昼食会らしい、送迎のうち送りは父、迎えは俺、という話になっており博物館見学はこの時点で早くも頓挫。くそお、頭にきた俺は朝飯食って不貞寝。親父は相変わらずテレビに息巻いている。「なんでワイドショーはこんなくっだらないことやってんだ!!」観なきゃあいいのに。
起きると2時を回っていたが母からの連絡はまだ無し。会議は踊るされど進まずってか。寝すぎて体なまってきたことだし金も無いし散歩ついでにATMでも行っかねん、ミカ・ハッキネン、汗かいたら温泉行くってもんだね、ラウル・モンデシーと思って着替えをしたら母から電話ですぐ来いとのこと、迎えついでに買い物行きたい云々。博物館も温泉もここで今日はおあずけとなる。母の買い物には付き合わず、ショッピングセンターの駐車場で不貞寝。母は汗ダラダラ息ぜいぜいさせながら両手に買い物袋ぶら下げて戻り、助手席で咳き込んだ、ああ悪いことをした、ダメ息子だ、家で不貞寝。
起きて風呂入ろうと思った。明日は会社だし風呂入らなくちゃ。温泉ほどじゃないけどしっかりつかりゃあ一週間の疲れ方が全然違うからね、と思ってふっと起きると親父が昭和歌謡鼻歌に脱衣所で脱衣していた。再度不貞寝、だが寝すぎて眠れず、そんな息子を不憫に思ったか母「テレビでも観ましょ、ご飯にするから」テレビを観る。おっと藤山寛美じゃないか、おもしれ人だってこと。ほうほうと観ていたら一番の盛り上がりどころで母「お好み焼き焼くからきてちょうだい」むっとしつつも焼いていると兄がスノボから帰宅、なんつうタイミングの良さだろう。不貞寝したかったが腹減ったので先に飯をば。おばば比呂司。
で飯を食いすぎた。こんなんで湯につかったら腹はしけちまう。ああ、連休が終わる。もう寝るしかない。