すわ、ジムニーか

先日林道をドライブした経験について何人かの知人に話した。
「やあ」「やあ」「元気っかね?」「ミカハッキネン」「あ、そ」「うん」「週末何してたの?」「いやぁ気力が満ち溢れてさ」「ふんふんそれで」「山を走った」「山を・・・なんで?」「いや、無線衝突シャツが小さくて買えなくてさあ」「は?」「いや、とにかく走りたい気分になったんだわ、だから走った」「一人で?」「一人で」「・・・大丈夫?」「大丈夫だよ」「・・・」「いや、走ったって、車でだよ。林道を」「ああびっくりした」
全く何を考えているのか。そりゃあ確かに私は変人に見えるかもしれないが、いくらなんだって気分高揚のあまり山中を独りで早駆けなんかするわけないだろう。山伏じゃないんだから。
さて、そもそも車でかっ飛ばしたいと思ったのは無線衝突シャツが買えなかったためだが、普通もてない独身男がヤケクソにったとき走るのは大抵高速道路である。オフロード、しかも山道を走りたいとは思わない。高速道路を占拠する暴走族はいるけれど林道で爆音響かせる暴走族というのはあんまり聞いたことが無い。暴走行為というのは街路や主要幹線道路でやって、他人に迷惑がかかるからこそ暴走なのである。林道でやってたら他人に迷惑がかからないから意味ないし彼らもやりがい(?)が無いだろう。シャコタン車は坂道とかオフロード苦手だろうし。ではなぜ私が林道を走りたいと思ったかと言うと、自家用車が軽四輪だからである。高速道路にってもエンジン音がうるさいばっかでスピードなんかでやしない。カローラに抜かれデミオに抜かれ、登坂車線でギブアップである。スピードを追求すればするほど滅入るのが眼に見えてるのだ。ならば四輪ならではの道を走ろうと、こう思った次第である。
山道をガックンガックンしながら走ってみて思った。軽で四輪であることのありがたみは、普通の道では全然わからないものなのだ、と。
何しろ国道を走ってると、スピードは出ないし加速は遅い、軽のくせに燃費は悪い、いいとこ無しである。形状が「ジープに似ている」というだけの全然走らない車、なのに中古車高い、タイヤも高い。なんで皆こんなもの買うかなあと訝しがってしまう。
だがひとたびオフロードに入ると評価一変である。くぼみ石ころ何のその。坂道水溜りどこ吹く風。それでいて小さなボディなので小回りがきくし、ジープほどはガソリン食わない。こんな力持ってたんだなあと感心しきりだった。
さて、ここで気になるのがジムニーの存在である。
このサイトの映像を見てほしい。

"ジムニー オフロードパフォーマンス"

びっくりである。螺旋階段上っちゃってますよ奥さん。
今の軽四輪は知り合いからタダ同然で貰い受けた年代物で、次の車検で成仏しそうである(それでも山道スイスイなのはすごいが)。次はミニカーがいいなあなんて思っていたのだが、うーん、ジムニーがいいかもしれない。
まずは手ごろな螺旋階段探しからはじめようと思う。嘘だが。